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行政書士かわせ事務所建設工事の請負契約書は法律上の義務
請負契約とは、仕事を完成させることを約束し、その対価として報酬を受け取る契約です。建設工事の場合は請負契約が一般的です。
建設業法では、建設工事を請け負う場合は契約内容を書面に記載し、契約当事者が相互に交付することが義務付けられています。
見積書を提出して工事を受注し、契約書を作成せずに施工しているケースもあるでしょう。しかし、建設業法では書面による契約締結が求められています。
これは、工事の発注者と受注者の間で契約内容を明確にし、後日のトラブルを防止するための制度です。
なお、民法では口頭の合意でも請負契約が成立します。しかし、契約が成立することと、建設業法上の書面化義務を満たすことは別の問題です。
建設業許可がなくても請負契約書は必要
建設工事の請負契約を書面化する義務は、建設業許可を取得している事業者だけに適用されるものではありません。
建設業許可を取得していない個人事業主や、軽微な工事(500万円未満)だけを請け負う事業者にも適用されます。
建設業許可の有無、請負金額の大小、元請・下請の別にかかわらず、建設工事の請負契約は書面化する必要があるのです。
注文書と請書だけでも契約できる?
建設工事では、工事請負契約書を作成する代わりに、注文書と請書を取り交わす方法も広く利用されています。
注文書は発注者が工事を依頼するための書類、請書は受注者がその注文を引き受けたことを示す書類です。建設業法では、一定の条件を満たせば、注文書と請書も認められています。
ただし、注文書と請書を交付すれば、それだけで必ず建設業法の要件を満たすわけではありません。
基本契約書と注文書・請書を組み合わせる方法
継続的に取引する建設業者同士では、あらかじめ基本契約書を締結し、個別の工事について注文書と請書を取り交わす方法があります。
基本契約書には、各工事に共通する契約条件を定めます。そして、個別の注文書と請書によって、それぞれの工事に関する契約を締結します。
また、基本契約書を締結せず、注文書と請書に共通の契約約款を添付する方法もあります。いずれの場合も、建設業法で求められる記載事項を満たす必要があります。
建設業許可申請でも請負契約書が必要
建設業許可を申請する際には、経営業務の管理経験や営業所技術者等の実務経験を証明するため、工事請負契約書などの確認資料が必要になります。
例えば、実務経験によって営業所技術者等の要件を満たす場合、過去にどのような建設工事に従事していたのかを証明しなければなりません。
その際、工事請負契約書は、工事内容や実績を証明するための重要な資料になります。
建設業許可の有無にかかわらず、工事請負契約の書面化は法律上の義務です。作成した契約書は、将来の建設業許可申請でも重要な証明資料になるため、保管しておく必要があります。
請負契約書を作成しないとどうなる?
建設業法で求められる書面を交付せずに工事請負契約を締結した場合、建設業法違反となります。
建設業許可を受けている事業者であれば、違反の内容や状況によっては、監督行政庁による指導や監督処分の対象となる可能性があります。
契約書がなければ、合意した工事内容や請負代金、追加工事の範囲などについて、当事者の認識が食い違うおそれがあります。
建設工事の請負契約書は、単に法律上の義務を果たすための書類ではありません。契約上のトラブルを防ぎ、将来の建設業許可の取得に備えるためにも、適切な書面を作成して保管することが重要です。
今回の記事はここまでです。
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