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遅延損害金は何%で計算方法は?

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遅延損害金とは?

遅延損害金とは、お金の支払いが約束した期限より遅れた場合に、支払う側が負担する損害賠償金のことです。例えば、家賃や商品の代金、借金の返済などが遅れた場合に発生します。

民法では、実際に損害が発生したことを証明しなくても、遅延損害金を請求できると定めています。

契約書に記載がなくても請求できる?

遅延損害金は、契約書に記載されていなくても請求できます。例えば、売買契約で商品の代金を支払う期限が決まっている場合、その期限を過ぎても代金が支払われなければ、遅延損害金が発生します。

これは、民法に金銭債務の不履行に関する定めがあるためです。また、契約書を作成していない場合でも、金銭の支払義務と支払期限が認められれば、遅延損害金を請求できます。

いつから遅延損害金が発生する?

契約で支払期限を定めている場合、期限までに支払いがなければ、期限の翌日から遅延損害金が発生します。

一方、支払期限を定めていない金銭債務では、支払いを請求されたときから履行遅滞となります。支払期限を明確にしておくことは、代金回収だけでなく、遅延損害金の計算にも重要です。

遅延損害金の利率は何%?

契約書で遅延損害金の利率を定めていない場合、民法の法定利率によって計算します。令和8年10月現在、法定利率は年3%です。

法定利率は令和2年4月1日の民法改正で年5%から年3%となり、その後は3年ごとに見直される仕組みになっています。

令和8年4月1日から令和11年3月31日までの法定利率も年3%です。なお、遅延損害金の計算に適用する法定利率は、支払いが遅れ始めた時点の利率です。

その後に法定利率が変更されても、すでに発生している遅延損害金の利率が自動的に変更されるわけではありません。

契約書で利率を決められる?

遅延損害金の利率は、契約書で定めることができます。例えば、「支払期限を過ぎた場合は、年10%の割合による遅延損害金を支払う」と定める方法です。

この場合、民法の法定利率である年3%ではなく、契約で定めた年10%を適用します。ただし、遅延損害金の利率には、契約の種類に応じた法律上の制限があります。

遅延損害金の上限

遅延損害金の上限は、契約の種類によって異なります。

事業者と消費者の契約

事業者と消費者の契約では、消費者契約法により、金銭の支払いが遅れた場合の遅延損害金は年14.6%が上限です。

例えば、賃貸住宅の家賃や商品の購入代金について、年20%と定めても、年14.6%を超える部分は無効になります。

金銭の貸付けに関する契約

お金を貸し借りする契約では、利息制限法によって遅延損害金の上限が定められています。個人間など、営業的でない金銭の貸付けでは、元本の金額によって上限が異なります。

  • 元本10万円未満
    年29.2%

  • 元本10万円以上100万円未満
    年26.28%

  • 元本100万円以上
    年21.9%

一方、貸金業者などによる営業的な金銭の貸付けでは、遅延損害金の上限は年20%です。

事業者同士の契約

事業者同士の一般的な売買契約や請負契約では、遅延損害金について一律の法定上限はありません。

そのため、契約書で利率を定めることができます。ただし、公序良俗に反するような著しく高額な利率まで認められるわけではありません。

なお、契約書で利率を定めていなければ、民法の法定利率によって計算します。

年14.6%という利率が多い理由

契約書では、遅延損害金の利率を年14.6%と定めているものが多く見られます。

年14.6%は、1日当たり0.04%に相当します。昔の表現では「日歩4銭」と呼ばれ、古くから遅延損害金などの利率として使われてきた数字です。

また、消費者契約法では、事業者と消費者の契約について、金銭の支払いが遅れた場合の遅延損害金などの上限を年14.6%と定めています。

そのため、年14.6%という数字は、現在でも契約書の遅延損害金に広く使われています。

税金を滞納した場合も年14.6%?

国税を納期限までに納めなかった場合には、遅延損害金ではなく、延滞税が課されます。国税の延滞税についても、納期限から2か月を経過した後の基本税率は年14.6%です。

ただし、延滞税には特例があり、実際に適用される割合は毎年見直されます。令和8年の国税の延滞税率は、次のとおりです。

  • 納期限の翌日から2か月を経過する日まで
    年2.8%

  • 2か月を経過した日の翌日以降
    年9.1%

なお、国税の延滞税と民間の契約における遅延損害金は別の制度です。国税の延滞税率が変更されても、契約書で定めた遅延損害金の利率が自動的に変更されるわけではありません。

遅延損害金はどうやって計算する?

遅延損害金は、支払いが遅れている金額、利率、遅延日数によって計算します。基本的な計算式は次のとおりです。

未払金額 × 年利率 × 遅延日数 ÷ 365日

例えば、次の条件で計算してみます。

  • 未払金額
    100,000円

  • 遅延損害金の利率
    年3%

  • 支払いが遅れた日数
    30日

計算式は、100,000円×3%×30日÷365日となり、遅延損害金は約247円です。

つまり、10万円の支払いが30日遅れた場合、未払金額の10万円とは別に、約247円の遅延損害金が発生します。

支払いが一部だけ遅れた場合

例えば、10万円の支払義務がある人が、期限までに6万円だけ支払ったとします。残りの4万円が未払いであれば、遅延損害金は未払金額の4万円を基に計算します。

ただし、支払期限後に一部を支払った場合には、その支払いが元本と遅延損害金のどちらに充当されるかも問題になります。

そのため、分割払いや一部入金がある契約では、単純に残高だけで計算できないことがあります。

遅延損害金と利息は何が違う?

利息とは、お金を借りている期間などに、そのお金を利用する対価として支払うものです。一方、遅延損害金は、約束した期限までに支払わなかったことによる損害賠償です。

例えば、お金を貸した場合、返済期限までに発生するのが利息であり、返済期限を過ぎたことによって発生するのが遅延損害金です。

また、契約書で「利息は年5%、遅延損害金は年10%」というように、それぞれ別の利率を定めることもできます。

契約書に遅延損害金を定めるメリット

遅延損害金は法律上認められているため、契約書に記載しなくても請求できます。それでも契約書に定めるメリットは、支払いが遅れた場合の取扱いを当事者間で明確にできることです。

特に、支払期限や遅延損害金の利率を明記しておけば、支払いが遅れた際の計算方法が分かりやすくなります。

また、支払いが遅れると遅延損害金が発生することを契約時に認識してもらうことで、期限内の支払いを促す効果も期待できます。

 

今回の記事はここまでです。

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