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農地転用の隣地承諾書は廃止?

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隣地承諾書とは

農地転用の手続きをする場合、必要書類のなかに隣地承諾書というものがあることがあります。隣地承諾書とは、申請する農地に隣接している土地が農地の場合、その農地の所有者(隣地者)に対して、計画している農地転用の内容を説明をし、承諾していただいたことを証する書類です。

では、隣地者が承諾しなければ農地転用の許可が下りないのでしょうか。農地転用は農地法という法律が根拠となって許可要件が定められています。許可条件には立地基準と一般基準とがあります。

これらの許可要件のなかに「隣地者の承諾を得ていること」はありませんので、隣地者の承諾が得られない場合、つまり隣地承諾書を提出できない場合でも、これが直接に不許可の理由とはならないことになります。

農地転用許可申請の添付書類については、法令上必要な書類を基本とし、申請者に過分な負担を課さないよう審査に必要なものに限定することが求められています。

また、法令上添付義務のない書類を求める場合には、その書類が審査上なぜ必要なのかを申請者に丁寧に説明することが望ましいとされています。

隣地承諾書の扱いは市町村により異なる

農地転用の許可基準は農地法等に基づきますが、法定添付書類以外の確認資料や、隣接農地所有者等への説明方法など、申請実務上の取扱いには自治体による違いがあります。

農地転用許可申請の必要書類として隣地承諾書を含める市町村、隣地承諾書は廃止になったものの「隣地者に対して説明をした旨の詳細な説明状況」を書類にしなければならない市町村に区別されています。

隣地承諾書の記載内容

隣地承諾書の対象となる土地

隣地者となる方は、申請地に接する土地が田や畑といった農地である場合の土地所有者です。実務としては、公図を取得して申請地に接する土地を確認し、さらにその土地の登記簿(登記情報でもよい)を取得して地目を確認します。

所有者が国や自治体の場合は対象にはしません。ただし国や自治体が地上権等を設定している場合は別に必要なことが増えますがここでは割愛します。

農地に該当するかどうかは登記地目だけでなく現況によって判断されるため、登記地目が田・畑以外であっても現況が農地であれば、説明対象となることがあります。判断が難しい場合は、管轄の農業委員会事務局に確認します。

隣地承諾書の記載内容

市長村によって若干の項目の違いがありますが、記載内容はおおむね同じだと考えることができます。隣地承諾書に記載する項目は以下のとおりです。

  1. 転用しようとする土地の表示ならびに所有者と耕作者
    ここには申請地の所在や地番、地目、面積、所有者、耕作者を記載します
  2. 転用事業者氏名
    農地転用の転用事業者の氏名(法人の場合は法人名称と代表者氏名)を記載します
  3. 転用の目的
    農地転用をしてどんなことに使用するのかという転用目的を記載します。太陽光発電施設、自宅建築、資材置場などです
  4. 農地転用することについて隣地者が承諾した旨
    隣接の土地の表示、所有者と耕作者の住所・氏名を記載します。隣地者に農地転用の説明をし、承諾を得た場合に記載します。隣地者の押印の必要有無は市町村により異なります。

これが一般的な隣地承諾書の内容です。申請人ご本人が隣地者へ説明する場合もあれば、農地転用を行政書士に委任する場合のように行政書士が隣地者へ説明する場合もあります。

当事務所の場合、隣地者への説明するためには図面や資料を示す必要があることから、他の必要書類が出来上がってから、これらをコピーして持参することにしています。

隣地承諾書を廃止した市町村の場合

長浜市のように隣地承諾書を廃止している場合の記載内容もご紹介しておきます。長浜市の場合は、隣地承諾書の代わりに「周辺農地における営農への被害防除に関する説明書」を添付しなければなりません。

この説明書の中に隣地承諾書と同様の記載項目があります。この説明書は従来の隣地承諾書に代わる書類ですが、単に名称が変わったわけではありません。

隣接農地所有者等から「承諾」を得たり押印をもらったりすることは求められず、転用計画を説明した事実と、相手方からの意見の有無などを報告する方式に変更されています。

周辺農地における営農への被害防除に関する説明書の記載項目

隣地承諾書に対応する記載項目は、「周辺農地の所有者・耕作者等との事業計画や被害防除に関する説明状況」です。具体的に記載するのは、以下のとおりです。(隣地者それぞれに対して記載する)

  • 説明した年月日
  • 説明した相手方(氏名・住所・所有者耕作者の別)
  • 相手方からの意見等の有無
  • 相手方からの意見等がある場合、それに対する被害防除策
  • 説明が困難な場合はその理由(適宜、別紙添付)

さらに、この書類の末尾には、地元自治会長との事業計画や被害防除に関する説明状況について、隣地者に対して行ったことと同様の内容にて記載する必要があります。

隣接農地の登記名義人が亡くなっている場合

登記簿上の所有者がすでにお亡くなりになっていて、相続登記が未了である場合などです。その場合は、実際の管理者や耕作者にご説明することになります。

このような場合、相続人をどこまで調査して説明する必要があるかは、個別の事情によって取扱いが異なります。自己判断せず、事前に農業委員会事務局へ確認する必要があります。

 

今回の記事はここまでです。

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当事務所の農地転用の業務(代表例)
  1. 農地転用5条許可申請(届出)
  2. 農地転用4条許可申請(届出)
  3. 農地法3条許可申請
  4. 農地中間管理機構の農地売買
  5. 農地の相続手続き

 

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