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HACCPとは

HACCPとは、材料入荷から製造、出荷、提供まで全工程において管理を徹底する衛生管理手法のことで、「HazardAnalysisCriticalControlPoint」の頭文字をとり「ハサップ」と読みます。従来の衛生管理の手法は、最終製品の抜き取り検査をすることでしたが、工程ごとに、微生物や細菌による汚染などの危害を予測した上で、防止につながる特に重要な工程を継続して監視・記録することで製品の安全性を確保する衛生管理の手法です。

以前はHACCPの認証制度があったため、HACCPを導入しようとすると費用がかかったり、許認可が必要なのではないかと考える事業主がおられることと思いますが、HACCPは衛生管理の手法、つまりソフトに関するものですので、施設や設備といったハードに新設や変更は必要なく、現状の環境で導入できます。また、現状ではHACCPに国家資格はございません。民間資格にはありますが、一般飲食店がHACCPを導入するにあたって有資格者は必要ありません。もちろん許可や認可が必要ということもありません。

HACCPの対象業種

HACCPの対象業種は、食品に関わるほぼ全ての業種です。すべて義務化されることになります。HACCPは、食品に関するものだが製造業や加工業が対象だと思っておられる飲食店経営者が多いのが現状です。

特に個人事業で飲食店や小売店を営んでおられる方は、自分のお店がHACCP義務化に対応しなければならないということをご存知ないケースが多いようです。主な対象業種は以下のとおりです。

  • 一般飲食店…ファミレス、居酒屋、中華料理店、ラーメン店など飲食店全般
  • 食品製造/加工業…ケーキ製造、清涼飲料水メーカー、精肉店など
  • 配食産業…病院・介護施設・学校等への給食センター、宅配ピザ店など
  • 運送業…冷凍車、冷蔵車
  • 倉庫業…冷蔵庫、冷凍庫
  • 小売業…コンビニエンスストア、スーパーマーケット、道の駅など
  • 風俗営業…バー、スナック、クラブなど
  • 旅館業…旅館、ホテル、民宿など
  • 重要食堂…介護事業所内食、病院内食堂、保育園内食堂など

※ごく一部、衛生管理計画の作成及び実施状況の記録と保存は不要とされる事業もあります

HACCPの2つの基準

  • HACCPに基づく衛生管理
    食品衛生上の危害の発生を防止するため、特に重要な工程を管理する取り組みです。コーデックスのHACCP7原則に基づき、食品等事業者が、使用する原材料や製造方法等に応じて計画を作成し、管理します。対象事業者は大規模事業者と畜場(と畜場設置者、と畜場管理者、と畜業者)、食鳥処理場(食鳥処理業者だが認定小規模食鳥処理事業者を除く)
  • HACCPの考え方を取り入れた衛生管理
    取り扱う食品の特性等に応じた取り組みです。各業界団体が作成する手引書を参考に、簡略化されたアプローチによる衛生管理を行います。対象事業者は小規模な営業者等です。

HACCP未導入の営業者は

HACCPが完全義務化された後、不備があったり、導入していないと判断された場合は罰則等があるのでしょうか?現在のところ、衛生管理の実施状況は営業許可の更新時や保健所の定期的立入りの機会に食品衛生管理員が確認・チェックすることが考えられます。飲食店の営業許可には有効期限があり、期限前に更新の手続きをしなければなりません。この更新手続きの際にHACCPの各書面を確認される見込みです。

当面の間、支援や助言が中心となりますが、改善の指導が入り、改善が図られない場合は営業停止処分や営業禁止処分といった重い行政処分が下されるおそれがあります。また、行政処分に従わずに営業を継続すると、懲役または罰金に処される可能性まであります。完全義務化とはこのようなリスクも同時に発生することになるのです。

なお、保健所の巡店の際には確認されることでしょう。HACCPの取り組みがまったくなされていないのは問題ですので(義務化されたため)、何らかの対応を迫られることは避けようがありません。

小規模飲食店がHACCPでやるべきこと

小規模事業者等については、業界団体が作成して厚生労働省が内容を確認した手引書を参考にして実施すれば厚生労働省令に定められた一般的衛生管理基準HACCPに沿った衛生管理基準に従い、公衆衛生上必要な措置を定め、これを遵守しているとみなされます。

その上で実施すべき内容は以下のとおりです。衛生管理計画作成、記録、記録の保存、見直しが軸となります。

  • 手引書の解説を読み、自分の業種・業態では、何が危害要因となるか理解する
  • 手引書に従い、衛生管理計画を作成する。必要に応じて手順書も作成する
  • 内容を従業員に周知する
  • 手引書に従い、衛生管理の実施状況を記録する
  • 手引書で推奨された期間、記録を保存する
  • 記録等を定期的に振り返り、必要に応じて衛生管理計画や手順書の内容を見直す