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金銭消費貸借契約書とは

金銭消費貸借契約書とは、金銭の貸し借りを書面にしたもので、金消契約と略されることもありますが、一般的には借用書ということが多いものです。消費貸借とは、借りた物を、その物でなくても同じ類の物で返すことです。例えば「お隣さんから醤油を借りたので、後日、スーパーで醤油を買って返した」といったケースです。これが金銭の貸し借りなので、借りたお金と同じ金額(利息等が設定されていればそれも含む金額)を返すことになり、この約束を契約書にしたものです。

旧民法では金銭消費貸借契約を締結しても、実際に金銭の受け渡しをしていないのであれば契約自体は成立しないことになっていました。改正民法では、契約を書面で締結した場合には金銭の受け渡しが行われなくても契約は成立するようになっています。なお、書面で契約をしない場合は金銭の受け渡しがなければ成立しない旧民法と同じ定めです。

旧民法では消費貸借契約は原則、無利息と定められていましたが、改正民法では「貸主は特約が無ければ借主に利息の請求はできない」、「利息支払の特約があれば貸主は、借主が金銭を受け取った日以後の利息を請求できる」となっています。なお、商人間の金銭消費貸借は特約が無くても法定利息を請求可能で、法定利率は3%です(変動有り)。

利息の上限

利息の上限利率は利息制限法第1条で定められています。

元本の額利率の上限
10万円未満年20%
10万円以上100万円未満年18%
100万円以上年15%

遅延損害金の上限

遅延損害金の上限利率は利息制限法第4条で定められています。

元本の額利率の上限
10万円未満年29.20%
10万円以上100万円未満年26.28%
100万円以上年21.90%

営業的金銭消費貸借契約の遅延損害金の利率

銀行や貸金業者からの貸付の場合は営業的金銭消費貸借となります。この場合、利息制限法第7条の定めで元本の金額を問わず一律に20%となります。

期限の利益喪失条項について

借主は返済期日までは返さなくてよい、言い換えればその間は借りた金銭を使えるということで、この期間は借主からすると「利益」なのです。しかし、借主が元本や利息の返済を怠り、債務不履行になると貸主は早く回収しなければならなくなります。よって、債務不履行などの条件を定めて期限の利益を喪失させる旨を条項として記載します。期限の利益を喪失するということは、直ちに貸主に債務を返済しなければなりません。

返済能力があるか確認

友人や知人から、お金を貸してほしいと頼まれることがあると思います。それほど懇意にしていない人なら断ればよいのですが、仲が良い友人や以前にその人からお金を借りたことがあるといった事情によっては断れないこともあるでしょう。また、貸す金額によっても対応が異なります。最悪、返してもらえなかってもいいという金額であればそのまま貸してあげればいいのでしょうが、返してもらわなければ困る金額の場合は何に注意すべきでしょうか。

貸した金額を返せる資力や担保があるのかをできる限り探りましょう。貸したお金を返すために高利率の消費者金融で借りてまで返す人はほぼいないと思いましょう。資力までは調べられないときでも仕事をしているのか、自宅住所ぐらいは確認しておくことを推奨します。

契約書を取り交わす

これはマストです。お金の貸し借りなので、「金銭消費貸借契約書」を作成しておくことが肝要です。一般的にはいわゆる「借用書」といわれるので、書面タイトルは借用書でもOKです。

金銭消費貸借契約書にはお金を貸した/借りた事実、金額(元金)、返済期日と返済方法、利息、損害遅延金の定め、契約締結日、当事者の住所・氏名は最低限記載しなければなりません。契約書を取り交わしていない、契約書は作成したが内容に問題があって無効という場合は、お金を貸していないことと同じだという認識でよいでしょう。

お金を貸したものの、返してもらえない場合に、最低限、貸したことを証明できる物(証拠として)が必要なのです。どうしても返してもらえない、何度言っても返してもらえない場合は裁判所手続きに頼らざるを得ない状況になってしまいます。金額(60万円まで)によっては少額訴訟を利用できる可能性がありますが、この際にも、いわゆる「動かぬ証拠」として提出するのが金銭消費貸借契約書です。

少額訴訟であれば1度で裁判が終わります。準備書面等のやり取りがありませんので弁護士に委任せずともご自身でも可能な訴訟類型だと言えます。少額訴訟は1度で決着がつくものである必要があります。返還の請求を内容証明でしておけば、返してくれと請求した事実を証明することができます。

なお、貸した金額が60万円を超えるき金額で少額訴訟が利用できない場合や、少額訴訟を提起したものの通常訴訟に移行された場合は弁護士に委任することをおすすめしますが、弁護士に報酬を支払う必要があるので費用が高くついてしまいます。

契約書作成は行政書士かわせ事務所へ